逍遥游

本を読んだり、無軌道に自転車に乗ったり、オールドデジカメでブラパチしたり……。

思ひ出の旅Ⅴ

今回紹介するのは、1991年の3月梅の頃に行った三河路の旅です。

この時は豊橋に一泊して、飯田線に乗って初日は花祭りの里東栄町

翌日は渥美半島西へ豊橋鉄道に乗って終点の田原まで行きました。

朝の内に豊川稲荷をざっと見物し、再び車中に。

初めて乗った飯田線は旧村ごとに駅があるという感じで驚きましたね。

 

下車した東栄駅はもう少し行くと静岡県遠州)との境という位置。

駅前からでるバスに乗って東栄町の中心まで行くつもりが、

駅の写真などを撮っているうちにうっかり見送ってしまい、

谷間の国道151号を延々と歩くはめになりました。

谷川に沿って上り勾配、5キロくらいはあったのではないでしょうか。

あらかじめ距離を調べておかなかったのでかえって気が楽だったんですね。

 

ようやく東栄町本郷にたどりつきましたが、お目当ての花祭り会館は改装中で休館、

私にしては珍しく? まさに行き当たりばったりの旅でした。

しかたなくあたりを散歩しましたが、これがなかなか面白かったと覚えています。

 旧街道沿いの在町という感じで、ちょっとした町並が続き、赤煉瓦の銀行なんかもあり

往時の賑わいを伝えていました。

2時間ほど見物して、まちなかでお昼を取り、帰りはバスに乗りました。

1時間ほどかけて歩いた山道もバスなら10分ほど。まことにあっけないものでした。

 

翌日は豊橋の町を見物して田原まで足を伸ばし、渡辺崋山の旧跡などを見物したのですが

豊橋市内を歩いていたときに、車が止まり、なかから女性が顔を出し

「昨日東栄町を歩いていた人ですね」と声を掛けられたのには驚きました。

山の中の国道を歩いていたのがよほど目立っていた(怪しかった)のでしょうが

それにしても声まで掛けられるとは、時代がまだのんびりしていたんですね。

その後東栄町には20年ほどして仲間と再訪。一泊して奥三河花祭りを堪能しました。

 

*右:途中時間待ちした湯谷駅(現湯谷温泉駅)かつて旅館も併設したというこの駅舎は2019年解体)。

 左:東栄駅豊橋行きを待つ茅野行き電車

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この時のカメラはたぶんローライ35Tのはず。