逍遥游

本を読んだり、無軌道に自転車に乗ったり、オールドデジカメでブラパチしたり……。

孝子出づ!!

お昼を蕎麦や茶漬けで済ませていたら、どうも調子が悪い。

この暑さと睡眠不足に対抗するにはやはり「肉食」と

コンビニで求めた高級感のあるハンバーグを貪り喰い。

ややもちなおした昨日でした。

 

このところとりくんでいるのは、清代の貞女論です。

貞女や烈婦という言葉はとうに死語になっているわけですが

日本でもいまでも探せば、そんな女性を顕彰した古い本や碑石をみつける

ことは不可能ではありません。

そこは本場の彼の地ですので、その定義をめぐって男達が延々と

論じ続けておりました。

もちろん今の感覚からすると全く話にならない、ひどい話です。

 

以前維新期の新政府に事えた人物の日記を読んでいて

明治天皇の東幸に先立って、道中宿村の孝子や貞女を見つけ出しては

これを顕彰する仕事をしていたことを知りました。

もちろん公方様に代わる天子様の登場を演出するものに違いありませんが、

なかなかやっかいな仕事だったらしく、手間取って、先行していたはずが

やがて東幸の行列に追い抜かされて、東京にはずいぶん遅れて到着した

とありましたが、急に孝子や貞女を探せ! といわれてはいどうぞと

報告できるはずもなく、いろいろと無理ややらせがあったものと推測します。

二十四孝などといって架空のお話しにしておけば、それでよいのですが

維新を支えた人々は、こういうのに強い関心があった、維新というと

国学神道方面が強い感じがするけど、儒教がらみもこれをきっかけにという

気分で満ちていたのでしょう。

 そしてそういう連中の精神や肉体を当然のように消耗させて、世の中は進んでいく。

例の勅語など、その代償行為なのではとおもってしまいます。

 

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