岩波写真文庫〈復刻ワイド版〉『村と森林 1958』
朝からすったもんだあったあと
自転車にまたがり山の方へ。
*かつての開拓農村を走りました。
*帰ったら岩波写真文庫〈覆刻ワイド版〉『村と森林 1958』が届いていました
私の生まれた前年、山梨の山村の暮らしぶりが記録されています。
山仕事の過刻さは想像を絶するものですが、飯場から木馬道を踏んで仕事に出
かける人々を写した表紙は、まるで泰西名画を見るようです。
撮影者はたぶん事前になんどか同行して場所を決め、一団に先行して脇道にそれて待ち
構え、橋を渡るのにあわせてシャッターを切っていて、人物、そして犬までがその場所
と役割を得ているようです。実際は連続して数カット撮っていることが中の頁からわか
るので、速写のできる35mmのカメラに広角レンズか、引いてローライあたりで撮って
トリミングか。夏場なのか朝6時とキャプションがあるのですが、あえてノーフラッシ
ュのままシャッター速度を上げて動きを止めて撮影したのか……。
人物は覆い焼きで濃いめに……。なんてもとより素人の推測に過ぎません。
出された1958年という時代性から当然暮らしの厳しさが前面に出されますが、現代なら
またことなるキャプションがつけられるかもしれません。しかし、同時代の気分は、
大切にしなければなりません。