句集を買う
朝方はまだ晴れ間も見えましたが
午後からはずっと雨が降っています。
そのなかを地区の下水管の定期検査らしく
朝から数名の合羽姿の作業員が黙々と仕事を続けています。
一軒ずつ宅内配管までチェックですから、はかどりません。
「昨日までやったらよかったですねぇ」と言いそうになって
ここ数ヶ月続く仕事らしいことが回覧板にあったのを思い出し
あわてて口をつぐみました。
仕事は貴いものですね。
玄孫請けまでさせて中抜きだけするのも「仕事」らしいですが……。
久しぶりに句集を買いました。
石田郷子さんの『草の王』(ふらんす堂・2015年)です。
そのなかから五句。
猪道の突き当たりたる桃畑
草取の人の大きく立ちあがる
更衣してすらすらと読めるもの
前世も淋しかりしと夏帽子
教会のやうな冬日を歩みをり
*梅雨入りの朝の河原畑