逍遥游

本を読んだり、無軌道に自転車に乗ったり、オールドデジカメでブラパチしたり……。

「コロナ明神」のススメ

コロナ禍も「第二波」への備えが云々されるこのごろです。

先日地元の神社をのぞいてみたら

ふだんはこの月末になされる「夏越大祓」に使う茅の輪がおかれ

疫病祓いをすすめておられました。

還暦の小生が記憶する限りですが、「夏越大祓」の茅の輪くぐりは

京都あたりの大きな神社が、やってはったもので

どこでもやってるものではありませんでした。

 

むしろ一般には民俗行事として、各地で水無月行事や野神行事として子どもたち

が主に関わってするものが多かったように思います。

思うに全国の神社でやり出したのはちょうど「恵方巻き」が流行りだしたのと

おなじくらいではないでしようか。

神社界の動向については不勉強ですが、 布教活動のツールになるという判断なのでしょう。

 

恵方巻きはフォークロリズムの代表的な例としてその筋でとりあげられますが

これはその逆パターンのような感じ。

いったん民俗化して、神道界では無視されていたようなものが

あらたな意味づけをされて、ずっとやってますという感じでおやりになる。

くぐり方とかなかなか「もったい」があるのも、恵方巻きの作法のウンチクに似てます。

別にケチをつけているわけではありません。

それだけ「民俗」の力が弱まったということでしょう。

民俗としてのカミ信仰が、SNS時代の「神道」に置き換わっていく過程なのかと感じます。

 

それにしても、日本ではたとえ悪人、疫神であったとしても丁重に祀ってやれば

利益をもたらしてくれるという考えですから

コロナも「退散!」とばかりいわないで、そろそろコロナ明神とかコロナ権現とか

(コロナにはよい漢字をあてて)祀ってもいいんではないですかネ?

 

*地元の大きなお宮での風景。 

 美しい方がくぐるのはOKです。

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