百万遍に雨音を聴く
天気が安定しませんが
それでも気温は順調に下がっていて、
寝具も秋向きに替えました。
昨日は京都で習い事でしたが、百万遍で雨脚が強くなり
足止めを食らいました。しかたなく
知恩寺に入って本堂(御影堂)で小一時間ほどボンヤリしていました。
その間堂内に入ってきたのは私の外は観光客と覚しき女性二人だけ。
外陣の隅に授与所があって番をする坊さんが一人、書き物をしていましたが
これも居るのか居ないのかわからないくらいで
あとは燈明の世話に坊さんが、ふと内陣に現れただけ
縁側に坐って外を眺めておりますと、
薄暗くなって、大屋根を打つ激しい雨音に、町の音もみんな吸い込まれて、
まるで百閒の小説のような、なんともいえない気分になりました。