変な夢を見た
昨日は夕刻から涼風が吹き出し、エアコンを早めに切ってしまいました。
熱帯夜に悶々としていたここ数日のことを思うと
まったく極楽の余り風の中で寝ているような気分でした。
老母の様子も気になるので、一人で同じ階に寝ていますが、
障子の向こうから高いびきが聞こえてきて、どうやらよく寝られたようです。
朝方、変な夢を見ました。
教会で賛美歌を歌っているのですが
手にしているのは、木版刷りの折本のお経で
一つの漢字の熟語を次々と早口に称え続けているのです。
漢和辞典と首っ引きなので、こんな悪夢を見るようです。
早めに起きて、本棚から以前に買っておいた木下彪『明治詩話』岩波文庫
を取り出して読み始めました。
明治の文学というと言文一致とか、
西欧文学との関係がメインストリームとなって
もう省みられなくなったような扱い方であったと覚えていますが、事実は異なる。
幕末から明治前記にかけて最も盛んだったのは
むしろ漢詩文であったということのようです。
維新推進の担い手が漢詩文の担い手だったことによるわけですが
『明治詩話』とタイトルにありますが、
これはそのまますぐれた『明治史話』にもなっていて
批判眼のあるなかなか面白い作品に仕上がっています。