古い写真第三弾
昭和55年ころでしょうか
和歌山県東牟婁郡本宮町で、一週間ほど泊まり込んでいた時の写真です。
今は合併で田辺市になっています。
まだまだ熊野らしい民家も多かったですね。
屋根も板や檜皮で葺いて、石で押さえてあるものも見られました。
もちろん昔のままというのではなく、いろんなものが変わっています。
そのあと熊野古道が世界遺産になったり、大水害があったり、いろいろあって
水害後久しぶりに訪れたら、昔の面影はほとんどなくなっていました。
それはまた今の時代において当然のことですが、
宮本常一の描く世界がまだ聞けた、そんな最後の時代だったように思います。
*とうとうと流れる熊野川
本当に山奥ですが、川上の者は川下のことまで知っているが川下の者は川上の
ことを知らぬ、と。山にすむ人々は世間が広い。
*雨風を防ぐ工夫のある民家、家のまわりは粟の畑。
*窓はアルミサッシ、流しはシステムキッチンになりかけていますが、板敷きの
ダイドコにはイロリと竈があり、プロパンボンベが据えてある。
いろんな時代と暮らしのスタイルが渾然としている。
*まだこういう屋根も
*板箕を出してくださったおばあさん、今回、奧の暗いところを処理してみたら
いろんな道具が収納されていたのに気がついた。
*果無山脈をのぞむ