昨日買った本
百万遍の古本屋さんで購入。
井伏鱒二の『随筆 夏の狐』(昭和22年・三島書房)
印刷は京都の河北印刷工業所。その流れを汲む河北印刷には
現役時代時々お世話になりました。
そのころを思い出すと……、
「河北明朝」で知られ、シャープな書体で、用紙もよいものを使い
京大の先生つながりの仕事はよく取っておられましたが、
レイアウトがやや古めかしく、老眼になると読みにくいという印象で、
一番大きなお仕事は同じく京都の日写にお願いしました。
発注者より態度の大きなお局様がおられるとかで、
憤慨する知人が多かったのも影響したかな(笑)?
といっても、日写も紙ベースの仕事はどんどん減らしており、
最終的にはこちらでインデザインで全部組んで渡すだけになりました。
(もちろんそこにプロの仕事があったことは当然として)
さて、どっちがよかったか?
印刷のイロハは教えてもらえたかも知れないけれど
融通が利くのはやはり後者だったでしょう。
よらば大樹で助かったこともありました。
いやいや、とんだ寄り道でしたね。
三島書房の井伏本はあと一冊。
それにしても「夏の狐」とはうがったタイトルですが、
表題作はわずかに三頁あまり、狐憑きの話です。
随筆と銘打ってありますが、
どれも読んで見るとミニマムの短編小説と言う感じ
満足しましたよ。
*蔵書印から大津高等女学校(現県立大津高校)校友会の図書であったようです。
ま、大津に戻って来たということで……。
*今日は一転夏空です