宋名臣言行録
薄曇りで昨日ほどの気温には至らないようでほっとしています。
午前中に散髪、買い出し、墓参り、図書館ともろもろの用事を一気に済ませました。
近隣府県の緊急事態宣言も近づき、散髪しとこうかという人が朝から来てますね。
私もその一人。二ヶ月くらいもつように短く刈ってもらいました。
*図書館近傍にて
さて、ここ数日読んでいるのは朱熹の編になるいわゆる宋名臣言行録、
ちくま学芸文庫の抄訳(梅原郁編訳)で読んでいます。古本でもいろいろありますが、
この文庫は表カバーに引きつけられて新本で買いました。
カバーの絵は名臣ではなく、彼らが仕えた宋皇帝の一人太宗です。
編者もいうとおりなにごともお見通しの狸親父然としていて、
廷臣たちを畏怖させるに十分です。
これは全体の一部ということで、原文も見ておきたかったので、大学図書館で朱子全集
も借りてきました。一応。
いずも宰相をはじめとして、世に名臣といわれる人物の伝で、
科挙を首席で通ったような俊英が主人公。出世物語としても、
またビジネス論語的な読み方をされて、人気が衰えないとか。
ただ朱子は没後刻まれた墓誌銘や神道碑によって書いたところが多いらしく、
当然それらの文は著名人に頼んで作ってもらうわけですが、
潤筆料をドンと積んであるので、いいことずくめの内容になる。
人物像はすこし眉につばしてよんだほうがよいのだそうです。
それにしてもカバーに敢えて名臣の画像ではなく、皇帝のそれを用いた
のは、やはり皇帝独裁と中国官僚制の「異様」さを感じ取らせるためでしょうか。
なにごとも日本人の基準でものを考えてはいけないということがよくわかります。
*生身の皇帝という感じがでてますね