手触りのよい本
きのう入洛した際、帰りがけに出町の古本屋で何冊か求めました。
どれも100円均一なので気楽に買えますが
一つは窪田空穂の歌集『槻の木』改造社
戦後すぐの本で紙質も悪いですが、軽くて、柔らかで、こういうのもいいですね。
装丁は石井鶴三。
裏表紙を開くと見返しに1948年10月17日に雲州枕木山に登り
帰途本庄という村でこれを求めたとあり、
「松尾たかよし」 と署名されています。
、そこにはそのご本人の詠じた歌も次のようにあります。
ふなつき場に白き倉壁かすみ行き秋風わびし水面をわたる
もしかすると京大の近代史の先生だった松尾尊兌氏(1929-2014)の蔵書だったかな?
旧制松江高校の出身のようですから。
ま、京都の古本屋らしいですね。
それはそれとして、歌集から、
戸帳すかし覗きみあぐれば つぶらなるその目上目してゐるや義満
*枕木山は低いけれど中海を介して大山の眺望がよいらしい
これは空穂のふるさと信州の山でしょうか?