石貨の価値
このところの冷え込みも一段落して、
日中はおだやかな一日になりました。
昼過ぎに、今日は京阪電車で入洛し、
北白川の造形大でコーヒー飲んで予習です。
ここは芸術系の学校なのでいろいろと展示もあり
いつも楽しませて貰っています。
今日のぞいたのはメラネシアでしょうか南洋の島で
現地のひとへのフィールドワークを行っている映像。
半世紀前には石貨が流通していたようですが
いまはもちろんそんなことはありません。
そこで石貨とモノとの交換をどのようにかつてやったのか
経験者(六十代くらいかな)へのインタビューの内容が面白かったです。
彼等にとって重要なことは両者の価値観が「つり合っている」こと
そこに交易が成立する「瞬間」がある。
交換に使われる石貨について
なぜ大切なもの価値あるものとされてきたのかについては
石貨の素材となる石はどうやら他の島から舟で運ばなければならないらしく
そのために多くの犠牲が払われてきたことが
その価値の源泉であり、それゆえに貴いのだと語られます。
貨幣や交易の成立を考える面白い話ですが
あくまでも客観的な歴史そのものではなく
物語と儀礼とともに語られるのことがミソ
余談ながら世上いろいろてんやわんやのある
内外の「報酬問題」にも思いをはせたような次第です。
塾は今日をもって年内は終了正月明けまでお休みですが
毎日休まず自習しないといけません。がんばりましょう。
*塾の近くで 私はセメントやモルタルの風化や汚れが好きです
まるで地層のようです。