逍遥游

本を読んだり、無軌道に自転車に乗ったり、オールドデジカメでブラパチしたり……。

いろいろ考える

思っていたより早くに天気は回復し、入洛したお昼前には好天になりました。

といってもさすがに十一月も末、コートをはおりたい気温です。

いつも市バスは五番に乗るのですが、平安神宮南禅寺銀閣寺など

観光名所をたどるコースだけに、乗客の半分は外国人観光客です。

 

観光でお金がおちるのは一概に悪いとはいえませんが

受益者は限られており、多くの一般市民には、

ちょっとウンザリ感もあるのではと思います。

相当な拝観客で賑わう寺院とてあれだけ入ると、

庭や建物の傷みも尋常でなく維持管理費も増えているでしょう。

 

私も春頃は帰りは滋賀まで1時間ちょっとで帰れたものが

今夜は2時間余りとなりさすがにゲンナリしました。

夜間公開を目当てのお客さんでバスも一杯、二台見送るハメになりました。

なにごともほどほどがよいですね。

 

一方いろいろ批判のある市バスですが、狭い混雑した道をくねくね走り

要領のわからない観光客相手に対応もせにゃならず

なかなかストレスのたまることと察せられます。ご苦労様といいたいですね。

今の混雑ぶりでは、後ろ乗り前降りはいろいろと不都合が多いと思いますが

変更するのにも混乱のおそれもあるだろうし、

交通局もお客さんが増えたのはいいけど悩ましいことでしょう。

紅葉の季節が終わればちょっと一段落が来るでしょうか?

 

昨日から足立巻一の『やちまた』を本腰を入れて読み始め

寝るまでに上巻半分を読みました。

現在の舞台は神宮皇學館と松阪です。どちらも仕事で何度か訪れていますし

私の父は伊勢がふるさとなので、出て来る地名も親しみがあります。

宣長の実子で盲目となった本居春庭の学問の展開をめぐっての作者の追求は

時に想像の域に入っていくのですが、その場所を知ってゐるものが読むと

さもありなんと思わせるところがあります。

下巻にはこの書を読んだ吉川幸次郎とのやりとりが披瀝されていますが

学問をする人間との性が描けていることへの共感だったんだろうと思いますね。

面白い本に出会えました。

 

 

京津線上栄町駅近傍

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