逍遥游

本を読んだり、無軌道に自転車に乗ったり、オールドデジカメでブラパチしたり……。

山歩き再開

朝から山を歩いてきました。

といいましても、半分は林道で半分は東海自然歩道になるので

山散歩というところかな。

山麓の坂本から大宮川にそって横川に上がり、

そのあと峰道をたどって西塔、そして東塔とつないで

ケーブルで再び坂本におりました。

 

たぶん17.8年ぶりでしょうか、

この道は高校生のころからよく通っていまして

雪の中を上がったこともあります。

今回歩いて横川の変化(元三大師堂まわり)が印象的でした。

ここで「角大師」と「豆大師」のお札をいただきます。

 

道中はせんだっての台風のため

スギやヒノキ、そしてカヤでしょうか巨木があっけなく倒れていまいた。

針葉樹はその背丈に比して根の張りが少ないのか

これだけの大木がこの根っこじゃさすがに持たないなぁと感じます。

とくに西塔の被害は建物もふくめて相当に深刻です。

  横川から峰通を歩くと、府県境に整備された京都トレイルが

脚光を浴びているせいかたくさんの人とすれ違います。

グループ登山もいいのですが、個人的にはもっと静かに楽しみたいかな。

 

それにしても東塔は多くの観光客で賑わっています。

根本中堂は現在修理中で覆い屋のなかですが

見学の工夫もなされていて、不満はないのではと感じました。

ここへ来るといつも「不滅の法燈」がともされた内陣をのぞき込むのですが

あれはなんとも不思議な場所ですね。

 

じつはわたしは学生時代の一夏を中堂近くのお堂(蓮如堂)に泊まり込みで

アルバイトに精を出していたことがあります。

食事は隣接した延暦寺会館でいただきましたが

さすがにお山では肉類は食べられないので、週末には下山帰宅して、

栄養補給をしないと身体が持ちませんでした。

若い坊さんもよく京都へ「遠征」してましたね。

肉気がないのに坊さんのたくましい理由がよくわかりました。

深夜に回峰行の行者が堂の前をゆく音でよく目が覚めました。

 

比叡山は昔から「論湿寒貧」といいますが、とても湿気が高く

朝仕事に行く前に布団を干して、昼休みには取入れないと

かえって湿気るので往生した思い出があります。

観光で訪れるお山と、住んでみるお山は違います。

 

ともかく今日は足慣らし。

またぼちぼち行きましょう。

 

*玉体杉にて 京都市街を遠望。ここは回峰行者が御所に向かって

 玉体の安穏を祈る場所ですな。

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*府県境になる峰道の八瀨側は雑木、坂本側は植林とはっきり分かれます。

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最澄さんの廟所浄土院にて。ここは静かですよ。

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「近江の湖は海ならず 天台薬師の池ぞかし」(梁塵秘抄

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*帰りはラクしてケープルで(坂本駅にて)レトロな建物です。

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