暇にまかせて
時折激しい雨音に頭を上げ、窓の外を眺める一日でした。
外に出掛けるわけにも行かないので、漢文の自習をして過ごしましたが
さすがにくたびれたので夕方から、字典を引かなくても楽しめるものと思い
張岱の『陶庵夢記憶』松枝茂夫訳 岩波文庫を読みました。
訳者のやや長文のまえがきと自序が、よきガイドとなっていて
原文は相当に難読のようですが、すーっと読めてありがたいことです。
カバーには
張岱は明末清初の文人・史家、号は陶庵。明朝瓦解までの前半生、およそこの世
にある美しきもの、楽しきもの、愛すべきものはこれをとことん貪って飽くこと
を知らなかった。窮迫の後年、若き日の「美しきかりし夢」を追憶して成ったの
がこの一書云々とあります。
炊飯器から上がる湯気の音を聴きながら、しばらく読み続けましょう。